2023-10-10

治療と仕事の両立支援

昨年秋から、JCDA治療と仕事の両立支援員を担当させていただいています。

先日、長野地区会で初めて、両立支援について学ぶ会を開催させていただきました。

当日は、がん患者会の代表などを歴任し、現在はNPO法人ノーマcafeの理事長を務めていらっしゃる織田英嗣さんを講師お迎えし、自らの体験を交えてお話をいただきました。

今や2人に1人が癌になる時代、遠くの出来事ではなく、私事として考える視点が大切だと思いました。

織田さんは、当事者でないとわからない経験や思いを、惜しみなく語ってくださり、その時々に計り知れない苦しみや葛藤があることを知りました。

頭ではわかっているつもりでしたが、まだまだ、学びが足りないと痛感するとともに、病気になったことで働くことを諦めて欲しくないという思いもこみ上げてきました。

働くというのは、企業の中にあることでなく家庭や地域の中で、様々な形があると思います。

例えば織田さんのように、まったく新しい仕事に取り組むことは素晴らしいと感じました。

ただ、多くの方は病気(癌)を告知され、深い悲しみや苦しみの中で、治療を開始する前に、仕事を辞めてしまうことが多いそうです。

また、昔と違い癌は治る病気とも言われ、通院で治療される方が増えました。

そんな時代だからこそ、両立支援は大切であると感じています。

福祉の言葉にリカバリーという言葉があります。

たとえ体は元通りに回復しなくても、これまで以上に自分らしく、幸せに生きるという視点が大切です。

織田さんの言葉に「午前から午後の価値観へと変えていく」若い頃の価値観を、持ち続けることは自分を追い込んでしまうため、午後の価値観(病気になって得たことを活かして生きること)が大切だと話してくださいました。

私も人生の後半戦に差し掛かり、様々な面で「午後の価値観」を感じています。

「自分らしく生きる」という事の大切さを、改めて感じた一日でした。

※愛知県東郷町  NPO法人ノーマカフェ

www.nomacafe.com

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